磯野!デュエルしようぜ!

先日各種プラットフォームでリリースされ、話題にもなっている遊戯王マスターデュエル。私も珍しくビッグウェーブに乗る形で遊んでみました。
とはいえ私の遊戯王知識は初代止まりのため、ランクマッチでガチるというよりはソロモードを遊んだりカードを眺めて楽しむのが主目的ですね。デーモンの召喚とかコスト支払わずに出してたよ!

興味を惹かれた点は紙の遊戯王と概ね同じ仕様で遊べるところ。デジタル化に伴う簡略化やルール変更もそれはそれで助かるのですが、それでも「本流(紙)とは別のゲームなんだよな…」という気持ちがあったります。
なので紙と同じように遊べるならちょっと遊んでみたいなと思ったと同時に、現行の遊戯王をどうデジタルに落とし込んだのかが気になった次第です。基本無料だしね!

ゲーム開始後の印象としては、思ったよりも完成度が高くて好感触でした。
アートワーク全般は好みはあれど一定のクオリティがあり、システム面も良好。全体的にモッサリ気味だったり小回りが効かない部分もありますが、今後のアップデートで改善可能なレベルという印象です。
課金関連はまだデッキをまともに組んでいないので分かりませんが、割と良心的という話は聞こえてきますね。

ソロモードはテーマごとの簡単なストーリー解説と複数のCPU戦で構成された気軽に遊べる形式でした。
紙ではあまりスポットライトの当たらない世界観や設定に触れられるのはいいですね。テーマが沢山あるため各カードの効果を把握するのは中々骨が折れますが、何度か挑戦しているうちに動き方も掴めてくるのでチュートリアルの役割もそれなりに果たせていると思います。

ただし一部のレンタルデッキで戦うCPU戦はかなりキツかったです。
基本的にCPUも同じテーマのデッキで戦うのですが、なぜかこちらだけ別のテーマが混ぜられて使いにくくなったりします。デッキによってはろくに除去札も無いため、純正デッキでガンガン回してくるCPUに封殺されることもしばしば。
特にキツかったのはジェムナイト戦ですね。冒頭の画像は1ターン目先行のものですが、返しのターンでは…

このように後攻1ターンでトドメを刺されました。AI…強くなったな…お前…
なお自分のデッキで戦う場合の難易度はそれほど。CPUは基本的にクソテカモンスターを出すことに全リソースを費やすため、除去さえ用意できれば簡単に息切れしてくれます。レンタルデッキの上方修正に期待…!

総評としては「良い意味でも悪い意味でも紙の遊戯王をきちんとデジタル化したゲーム」という感じでしょうか。
紙の仕様をそのまま再現したために、元々の遊戯王が抱える問題とデジタル化による弊害が残ってしまい、そこが明確に人を選ぶ点になっているかなと思います。
例えばゲームテンポは「罠カードなどの発動確認で頻繁に相手に操作権が移る仕様」と「ソリティアと揶揄されるほどに延々とコンボをつなげてく環境」が重なってかなり悪いです。相手の意思確認を挟まないHearhstoneなどとは対極の存在ですね。

一方で紙の遊戯王をデジタルで遊べるというのは明確な強みでもあり、今後は特定のカードプール、レギュレーションで遊べるイベントや設定の追加なども期待できます。
私自身、過度にインフレしたコンテンツ(システムの複雑化、バランス崩壊、世界観の迷走など)があまり好きではないのですが、折角なので全貌を把握するくらいまでは遊んでいきたいですね。まずはソロモードのクリアを目指そう!

ハクメイとミコチ 10巻 感想

年一回のお楽しみ!ハクメイとミコチの最新刊がついに出ましたわよ。いやー、ついに10巻目かぁ…
私は作品の感想が「うん、おもしろかった!」で終わることが多く、またそれで十分とも思っているため、最近は読んだ漫画の感想もあまり書いていませんでした。(具体的な良さを言語化するのに時間が掛かるので)ただ特別好きな作品に関してはちゃんと記事を書いておこうかなと思います、はい。

さてハクメイ達の日常を描く本作も10巻目…この数字が関係あるかどうかは定かではありませんが、今回は日常とは少し離れた特別な話が多く、とても満足感のある一冊でした。
ハクメイが新しいことを始めたり、皆で温泉旅行へ行ったり、ハクメイの過去が明らかになったり…こうして書くとかなりハクメイに焦点が当てられいるように見えますね。おっじゃあ次はミコチだな!

今回は前半の4話が特に好きな内容でした。
「雨宿りと鼻歌」は話の場所というか、舞台がすごく良くて、そこを切り取ってヴィネットにしたくなるような魅力的なシーンが印象に残っています。歌う2人を遠巻きに描いた見開きページの完成度が素晴らしい。
また2人の掛け合いも面白いというか、納得できるものがありました。私はあまり自分を出さない方なので、上手下手問わず自分を出していける人は凄いなぁと思います。だだ漏れコンジュを見習いたい…!

「師弟と風車」は不器用なイワシとの師弟関係が微笑ましくていいですね。さらっと話を聞いただけでイワシの胸中を推し量れてしまうミコチがすごい。
そして主要キャラがばっちり揃うレアな回「労いの宿」。何気にセンは久々の登場です、たぶん。
宿泊する部屋に入った時の旅行特有のワクワク感や、縁側で思い思いのことをするミコチ達の穏やかな時間の流れなど、空気感がとてもよく描かれていたと思います。またハクメイが宿のこだわりに気づく箇所など、全体的に先の話をうまく汲んだ構成になっているのもいいですね。

後半は「湯煙の夜長」で引き続き温泉旅行回。
食事シーンは大抵ミコチがイキイキしているので好きです。前話のハクメイもそうでしたが、そのキャラの守備範囲によってリアクションが色々変わってくるのが見ていて面白いなぁと。
樹上湯については…これ普通に怖いな…?手すり不在のかなり長い螺旋階段、これを飲酒&湯上がり状態で下りることを考えると…高所耐性低いことを差し引いても中々キュッとするものがあります。
そして最後は2人の散歩シーンで締め。すごく綺麗にまとまっていて語るのも憚られますが…あえて言うなら「ハクメイとミコチとの間に、かけがえのない絆を感じたひとときだった……。」的な感じですかね!ね!!

…はい、記事の長さと体温が高まってきたので感想はこの辺りで終わりにしておきましょう。
今回は特に特別な回が多かったので、感想も具体的に書きやすかった印象です。それでも途中でつい2回3回と読み返してしまい結構時間は掛かってしまいましたが。でも一年に一回だしね。来年も楽しみに待つとしましょう。

余談ですが、ハクメイ過去回のミコチの「いや その話 もっと詳しく!」のコマが汎用性高そうで好きです。LINEのスタンプ的な使いやすさを感じる。